【批評】前戯を主役に据える ― 椎名そら「乳首こねくりっ放し性交」

乳首をず~っとこねくりっ放し性交 椎名そら miae00108

本番至上のAVにあって、本作は「乳首」という一点への偏執で前戯を主役に押し上げる。フェチの徹底が拓く、もう一つの快楽の形を読む。

「軽視されてきた部位」への執着

昨今のAVは、乳首をあまりに軽く扱う——そんな不満を抱えた観客は少なくない。本作はその空白を突くように、乳首への愛撫だけを延々と引き伸ばす。挿入と射精を目的地とする通常の構成を一度脇に置き、性感帯への執着そのものをコンテンツにする。椎名そらの反応を、これでもかと接写で捉える設計は、明確に「前戯を主役にする」という思想で貫かれている。

部屋移動の階段という名場面

観客が口を揃えて挙げるのが、部屋を移動する階段の途中で攻めが続く場面だ。場所を選ばず性感を追い込むこの執拗さが、フェチAVの真骨頂である。普通のAVでは物足りない——そう感じる層に向けて、本作は明確に照準を合わせている。愛撫こそがAVだと言わんばかりの偏執が、ここにはある。

惜しい点 ― 一点特化ゆえの狭さ

批評として一点。乳首に振り切った構成は、当然ながら好みを激しく選ぶ。「乳首でイクのはリアリティに欠ける」という醒めた声もあり、フェチを共有しない観客には冗長に映るだろう。また、偏執が強すぎるあまり、椎名そらという女優自体の多面的な魅力が、部位の影に隠れてしまう側面もある。特化は深さと引き換えに、幅を手放す。

総評

乳首フェチという一点に、ここまで誠実に振り切った作品は希少だ。万人向けではないが、刺さる人には深く刺さる。前戯と性感帯への執着を愛でる観客にとって、シリーズ化を望む声が上がるのも頷ける一本である。

女優
椎名そら
メーカー
ムーディーズ
レーベル
MOODYZ ACID
シリーズ
乳首をず~っとこねくりっ放し性交
監督
五右衛門
品番
MIAE-108
発売日
2017-08-11
収録
120分
評価
★★★★☆ (平均4.06 / レビュー459件)
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