【批評】完成された素材の初陣 ― 有栖花あか「新人NO.1STYLE」

新人NO.1STYLE 有栖花あかAVデビュー

デビュー作の評価は、たいてい「伸びしろ」への期待で割り増しされる。だが有栖花あか(のちの汐世)の初陣に並ぶ言葉は、期待ではなく断定だった――「顔よし、胸よし」。完成された素材が初めてカメラの前に立つとき、演出は何を足せるのか。

“素材”が完成しているということ

S1の新人作は、自己紹介から徐々に距離を詰める定石を踏む。本作で際立つのは、その定石を彼女の素材が軽々と上回ってしまうことだ。巨乳という強い要素を、S1の明るい画は誇張せず素直に映す。隠して煽るのではなく、見せて納得させる――デビュー作にしてこの方針が成立しているのは、ひとえに素材の完成度ゆえである。

初々しさと完成度の同居

デビュー特有の硬さと、すでに完成された見栄えが同居する。その不均衡こそが新人作の見どころで、本作はそれを丁寧に拾っている。緊張が解けていく過程が、そのまま作品の起伏になっている。

惜しまれる一点

惜しまれるのは、素材が強いがゆえに構成が”見せれば十分”へ寄りかかる場面があることだ。彼女の感度や反応をもう一歩引き出す演出があれば、デビュー作の枠を超えていた。

総評

完成された素材の初陣として、本作は十分に記録的だ。デビュー作という枠で評価するのが惜しい一本である。

女優
汐世(有栖花あか)
メーカー
エスワン ナンバーワンスタイル
レーベル
S1 NO.1 STYLE
シリーズ
新人NO.1 STYLE
監督
紋℃
品番
SSNI-887
発売日
2020-10-03
収録
149分
評価
★★★★★ (平均4.57 / レビュー1,235件)
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